====== 0開発環境の構築 ====== Fortranプログラムのコンパイルと実行については、オープンソースであるEclipseとgfortranによりWindows XP SP3上で行っています。 特別な文法や処理を行っていませんので、Intel FortranやPGI Fortranなどの商用システムでも利用できると思います。 Fortran Wikiでは、Windows XP SP3上のEclipseを使って動作を確認しています。 Eclipseとは、http://www.eclipse.org/は包括的なソフトウェア開発のためのプラットフォームを開発するためのコミュニティーである。 Eclipse を用いて Fortran のアプリケーションを開発するには,以下のものが必要となる。 * Eclipse 本体 * CDT : C/C++ 言語の開発ツールのプラグイン * gfortran : GNU Fortran コンパイラ * MinGW,MSYS :プロジェクトをビルドするためのUnix2Winアプリケーション ( コマンド ) * Photran : Eclipse と CDT に基づく Fortran 77 , 90 , 95 の統合開発環境のプラグイン このうち, Eclipse , CDT , Photran は Photran のフルバージョンをダウンロードすればすべてインストールすることができる。 gfortran は Windows 用の gfortran のバイナリをダウンロードしてインストールする。 ===== EclipseとPhotoranのインストール ===== - Eclipse 3.7 (Indigo) をダウンロードして解凍 - eclipse.exeを実行してworkspaceを設定 - Help > Software Updates... - "Available Software" tabに移動 - "Add Site..."を押して、URLに http://download.eclipse.org/technology/photran/updates/eclipse3.7cdt5.0 を入力して OK を押す - リストにURLが現れるのでリストのツリーを開くとURLがチェックされる。 - URLのチェック後に、 "Photran (Eclipse Fortran Development Tools)" のツリーを開き、 "Photran (Eclipse Fortran Development Tools) (Eclipse Technology Incubation)" をチェック。 - "Photran Compiler Support"のツリーは、Linux上のIntel Fortran か Mac上の IBM XLF に対応する。 - ダイアログの右上側の "Install..." ボタンをクリックしてインストール。 - Eclipseを再起動するか?というダイアログがでるのでOKで再起動。 ===== Eclipseの日本語化 ===== - pleiades_x.x.x.zip を http://mergedoc.sourceforge.jp/ からダウンロード、解凍し、plugins、features ディレクトリーを ディレクトリーにコピー。 - eclipse.ini の最終行に以下の記述を追加。 \\ -javaagent:plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar (Windows 以外の場合は後述の Eclipse 起動オプション参照) - Eclipse_clean.bat で再起動 Eclipseの日本語同封版をダウンロードすれば、Eclipseの日本語化は不要になります。 日本語化のダウンロードサイトは、http://mergedoc.sourceforge.jp/ ===== MinGWとMSYSのインストール ===== デバッガーやmakeなどのソフト一式を使うため、MinGWとMSYSをインストールする。 * MinGW-5.1.4.exe、MSYS-1.0.10.exe http://sourceforge.net/projects/mingw/ からダウンロード * MinGWのインストール時には、MinGW base tools だけとする。 [[fortran:1基本:1基本プログラム:0開発環境構築#参考資料|参考資料の3]] を参照のこと。 ===== gfortranのインストール ===== Gfortran のダウンロードして、インストールする。 gfortran コンパイラは、[[http://gcc.gnu.org/wiki/GFortranBinaries|gfortranのリンク]]からダウンロードできる。 このURLを開いて、Windows用のインストーラをダウンロード後解凍して、インストールする。 [[fortran:1基本:1基本プログラム:0開発環境構築#参考資料|参考資料の3]] を参照のこと。 ===== 環境変数の作成 ===== 環境変数のPATHにMinGWとMSYSを追加する。 コントロールパネル -> システム -> 詳細設定 -> 環境変数(N)の ユーザーの環境変数の PATH に MinGW とMSYS のツールの検索パスを、gfortranの検索パスより前側に追加する。 追加する検索パス ** C:\MinGW\bin;C:\msys\1.0\bin; ** gfortran の検索パスよりも後ろに追加するとコンパイルできなかった。 ===== fortranの設定 ===== - [ファイル] ->新規 ->プロジェクト ->[Fortran]フォルダのFortran Projectを選択->[次へ] - **Fortran Project**ウインドウが表示される。 - プロジェクト名の入力、 - 左下プロジェクトタイプ「Executable(GNU Fortran)」を選択、 - 右下ToolChain「GCCツール・チェイン」を選択、 - 下側「プラットフォームで…とtoolchainを表示」にチェック、 - 「次へ」 - 右側[拡張設定]をクリック - 左側ツリー[C++一般]>[インデクサー]より、 - 上側「プロジェクト固有の設定を可能にする」にチェック、 - 「インデクサーの選択」を「インデクサーなし」、 - 「適用」 - 左側ツリー[Fortran Build]-[設定]>[Binary Parsers]より、 - 「Elfパーサー」をuncheck、「PE Windowsパーサー」にチェック、 - 「適用」 - 左側ツリー[Fortran Build]-[環境] ->「追加」 ->「PATH」と入力 ->「OK」、 - 確認のために、PATHを編集でMinGW、MSYSにPATHが通っているかをチェック。 - 「OK」で拡張設定を閉じ、「完了」で**Fortran Project**ウインドウを閉じる - パースペクティブの関連付け画面は「はい」(「常にこの設定を適用する」はuncheck) [[fortran:1基本:1基本プログラム:0開発環境構築#参考資料|参考資料の3]] を参照のこと。 ===== 参考にした資料 ===== 下記のHPやPDFを参考にして下さい。 - Eclipseを用いたFortran90プログラムの作成方法 http://www.matsumoto.nuem.nagoya-u.ac.jp/matsumoto/docs/2009/fortran/eclipse/eclipse.html - EclipseでFortranプログラムの作り方 http://www.od.eng.kansai-u.ac.jp/docs/eclipse-fortran.pdf - eclipse による Fortran 開発環境のセットアップと使用法 http://www.matsumoto.nuem.nagoya-u.ac.jp/matsumoto/docs/2006/Photran.pdf